握れば拳、開けば掌

先日ニュースを見ていましたら、ある飲食店さんが取材をされていました。コロナでお客さんは来ないが、仕入れた食材もあるし、家賃も払わないといけないから閉めるに閉めれないという苦悩を店主の方がお話になっていました。

放送後、コロナなのに何故開けているんだというクレームがその飲食店さんに相次ぎ閉店を余儀なくされたそうです。

つまりニュースを見た人の中で、お店に対して「拳を振りかざした」方々がいらっしゃったという事です。

飲食店を開けることの是非について論じたいわけではありません。それぞれの意見がある事と思いますし、お店の方々もでそれぞれの事情の中で必死にこの問題に立ち向かっていらっしゃると思います。

また先日、お寺に電話がありました。お知り合いの行政書士の方が今、お寺の近くに来ているんです、との事でした。お話をお伺いしましたら、懇意にしてるご飯屋さんが困っていて、お弁当を作っていたので30個買って、いつもお世話になっている人に配っているんです、とおっしゃっていました。

素直に素敵だなと思いました。この方はお店に対して「掌を差し出」されました。

仏教には「正語」という教えがあります。正しい言葉を使いましょう、という意味です。「握れば拳、開けば掌」という諺の通り、言葉は責める拳にもなれば、差し出す掌にもなります。

もちろん批判をする事が悪いわけではありません。批判すべき事柄もあります。ただ皆が本当に大変な今ですから、振り上げる拳の様な言葉よりも差し出す掌の様な言葉が多くなれば、皆がより生きやすくなるのにとも思います。

不安になるとどうしても言葉が荒れてきます。言葉が荒れると心も荒れてきます。私自身もこんな時だからこそ言葉を大切に、日々を過ごしていきたいなと思いました。

仏教伝道協会刊「みちしるべ 正しい言葉」を参考に書かせて頂きました。

http://bdksales.shop24.makeshop.jp/shopdetail/000000000120/ct10/page1/order/

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